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SUPER GT RACE REPORT

2020年 SUPER GT 第6戦 SUZUKA <決勝>

2020年10月25日(日) Final 決勝
WAKO'S 4CR GR SUPRA#14 大嶋和也/坪井翔
決勝結果12位
< 決勝 > 天候:曇|コース状況:ドライ

 

2020年 SUPER GT 第6戦 SUZUKA ランキング首位で、非常に厳しいウエイトハンデのなか予選10番手と、10月24日(土)に行われた公式予選では、ハンデの中でも好位置につけることができたTGR TEAM WAKO'S ROOKIE。迎えた10月25日(日)のミッションは、なるべくそこから順位を上げ、多くの得点を得ることだ。

 10月らしい澄み切った青空のもと迎えた午後1時からの決勝レースに向けて、WAKO'S 4CR GR Supraのスタートドライバーを務めたのは大嶋和也だ。直前のウォームアップでマシンを調整していたWAKO'S 4CR GR Supraは、10番手からスタートのときを迎えた。

 1万9000人というファンが見守るなか、大嶋はまずポジションを守ったままオープニングラップを終える。ただ、装着していたタイヤが思うようにグリップを発揮しない。そんななか、チャンピオン争いを展開する#37 GR Supra、#36 GR Supraが大嶋の背後に近づくと、2周目のS字で2台が大嶋をかわしていってしまう。WAKO'S 4CR GR Supraのコクピットで苦闘する大嶋には、抵抗する術もなかった。

 その後も大嶋の苦闘は続いてしまう。6周目に#23 GT-Rが、さらに7周目には#39 GR SupraがWAKO'S 4CR GR Supraをオーバーテイク。これで最下位までドロップしてしまった。いかにウエイトハンデが苦しいとはいえ、ここまで厳しくては得点のチャンスは失われてしまう。チームは大嶋がこなさなければならない最低周回でピットに呼び戻すことを決断した。

 しかしここで、TGR TEAM WAKO'S ROOKIEはらしからぬ致命的なミスを犯してしまう。17周を終え大嶋はピットインしたのだが、最低義務周回をこなしていなかったのだ。ピットアウトした坪井は、苦しい状況のなかながら少しずつポジションアップ。10番手まで順位を戻したものの、チームはミスに気づき、ふたたび大嶋がヘルメットを被ることになってしまった。

 坪井は19周をこなすと、ふたたびピットへ戻り、大嶋に交代する。ただ、コースに戻ってみるとWAKO'S 4CR GR Supraの順位は12番手。前を走る#39 GR Supraとのギャップも大きく、重いハンデに苦しむWAKO'S 4CR GR Supraにとって、ポジションアップの可能性は少なかった。

 大嶋はWAKO'S 4CR GR Supraをフィニッシュへと導くことに成功したが、終わってみればそのまま12位という結果。この日の最大の目標といえたポイント獲得はならなかった。もちろん、ピットインのタイミングのミスがなければ入賞の可能性もあり得たかもしれないが、とはいえスピードも足りていたとは言えない。

 

2020年 SUPER GT 第6戦 SUZUKA タイトル争いで首位に立っていたことがチームに大きなプレッシャーを及ぼしてしまったのか、それとも気持ちの乱れがあったか。不幸中の幸いと言えるのは、チャンピオン争いを展開するライバルがいずれも無得点に終わり、WAKO'S 4CR GR Supraはまだランキング首位を守っているということだ。

 とはいえ、その差は僅差。しかも上位陣の差はほとんどない。TGR TEAM WAKO'S ROOKIEは改めて気を引き締めなおし、終盤2戦に臨む。チャンピオンを獲得するためには、今回のようなミスは許されない。

ドライバー/大嶋 和也
「序盤からハード側のタイヤが発動せず、なんとかウォームアップさせたところでピークも出ず、厳しい序盤戦になってしまいました。そこでミニマムでピットインしようとしたのですが、珍しい計算ミスが出てしまいました。あれがなければポイントは獲れる可能性があったかもしれませんが……。もったいなかったです。とはいえ終わってしまったことは仕方ないので、次に向けてミスが出た原因を探らなければなりませんし、ミスが出ているようではチャンピオンは獲れないと思っています。クルマ自体は悪くないと思っていますし、悔しい気持ちはありますが、引き続き改善しつつ頑張っていきたいと思います」

ドライバー/坪井 翔
「こういうレースになってしまったのは仕方ないにしろ、仕方ないで片付けてはいけないくらいのミスだと思います。もう一度チーム全体が気を引き締めなければいけないと思いますし、せっかく良い流れにあったにも関わらず、こういった凡ミスでレースを落としてしまったことは新チームとはいえ許されるものではないと思っています。これがチャンピオン争いをしているレースでのミスではなかったのは不幸中の幸いです。もう一度リセットして臨まなければなりませんし、今回は走り出しからうまくいっていなかったので、次戦、リストリクターがなくなってまた力強いレースができるようにしていきたいと思っています。ランキング首位はキープできたので、そこだけは良かったですね」

監督/高木 虎之助
「全体的にペースも悪かったですし、ピットインもまさかの1周早いタイミングで入ってしまい、すべてが悪い流れになってしまいましたね。ドライバーには申し訳なかったと思っています。ただそのミスがなくても1ポイントが獲れたかどうかは分かりませんね。燃料流量リストリクターの制限があったとはいえ、それで速いチームもありましたから。それに加えてミスも出てしまいました。ランキング上位にミスがあったので首位ではありますが、それにしても申し訳なかったレースでした」