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SUPER GT RACE REPORT

2017年 SUPER GT 第1戦 OKAYAMA <予選>

2017年4月8日(土) Qualify 予選
ZENT CERUMO LC500#38 立川祐路/石浦宏明
公式予選総合結果4位(1分25秒098)
< 公式予選 > 天候:曇り|コース状況:ドライ

2017年 SUPER GT 第1戦 OKAYAMA <予選> いよいよ長いオフシーズンを終え、2017年のSUPER GTが開幕を迎えた。今シーズン、LEXUS TEAM ZENT CERUMOはGT500クラスで導入された新規定に合わせたニューマシン、ZENT CERUMO LC500でチャンピオン奪還を目指し戦う。立川祐路と石浦宏明のドライバーコンビはそのままに、オフにマレーシアのセパンサーキットで行われたテストをはじめ、国内外のサーキットでテストを重ね熟成してきたZENT CERUMO LC500に、チームは大きな手ごたえを感じ開幕を迎えていた。

 とくに、3月18〜19日にここ岡山国際サーキットで行われた公式テストでは、第1戦に向けて豊富なデータを収集。開幕ダッシュを決めるべく、村田卓児エンジニアは完璧なセットアップを施し、テストの際の“暫定カラー”から一新、ZENTのキャンペーンである『遊べ、もっと。』とリンクした本番仕様カラーリングがZENT CERUMO LC500に施され、第1戦の舞台に臨んだ。

 オフのテストが好調だったこともあり、走行前日からリラックスしたムードで迎えていたLEXUS TEAM ZENT CERUMO。予選日となる4月8日(土)のサーキットの天候は曇り。前夜から雨が降っていたため、午前9時からの公式練習はウエットコンディションからスタートした。

2017年 SUPER GT 第1戦 OKAYAMA <予選> LEXUS TEAM ZENT CERUMOは次第に乾いていくコンディションのなかでプログラムを進めていき、1時間45分のセッションのなかで立川が20周、石浦が9周を周回。最終的に立川が最終周にマークした1分18秒600というタイムで、このセッションをトップで終える。公式テストで得られたデータをもとにセットアップされたZENT CERUMO LC500には「乗りやすい」とドライバーふたりも太鼓判。午後の予選では、立川がもつポールポジション記録(22回目)に大いに期待がかかった。

 迎えた午後2時45分からの公式予選。Q1は石浦がZENT CERUMO LC500のステアリングを握り、セッションが残り9分34秒になったところでコースに入っていく。石浦は2周目には1分28秒台、翌周には1分25秒台と、タイヤをしっかりとウォームアップさせながら、5周目にアタックを開始。ここで石浦は「細かいミスをしてしまって、自分としては満足できるアタックではなかった」というものの、1分18秒521というタイムをマーク。これを破るライバルは現れず、Q1をトップで通過することに成功した。

 これでますます期待がかかる立川のポールポジション記録更新。GT300クラスの予選Q2で赤旗が出たため、GT500のQ2は少々遅れて午後4時15分にスタートした。天候は変わらず雲が厚い状況で、時折パラパラと雨が舞っていたため、ライバル勢は通常と異なり、早めにコースインしアタックを仕掛けていたものの、LEXUS TEAM ZENT CERUMOは影響はないと見て、残り8分で立川をコースインさせる。

 ZENT CERUMO LC500を駆る立川は、2周目に1分30秒213、そして翌周には1分25秒098と、Q1の石浦と同様にしっかりウォームアップを行いアタックに入っていく。セクターごとにトップタイムを更新していく立川のアタックぶりに、サーキット中が記録更新を確信していた。

 しかし、迎えたマイクナイトコーナーで、立川の眼前を走っていた#36 LC500がコースを外れてしまい、最終コーナーのバリアにクラッシュしてしまう。ちょうど立川が最終コーナーをクリアしようかというタイミングで、無情にもコントロールタワーにレッドフラッグが提示されてしまった。あとわずか数秒の差だったが、これで立川のアタックタイムは抹消されてしまう。

 この段階でのZENT CERUMO LC500のタイムは、1分25秒098。当然ウォームアップ中のタイムだが、4番手というポジションだった。もちろん狙うはポールポジション。午後4時35分に、残り3分間という時間でQ2は再開されると、立川はふたたびZENT CERUMO LC500に鞭を入れる。

2017年 SUPER GT 第1戦 OKAYAMA <予選> しかしその直後、今度は#16 NSX-GTにトラブルが起きたか、なんとコース上でストップ。ふたたび赤旗となり、ZENT CERUMO LC500はアタックできずにそのままQ2は終了となってしまった。ポールポジションを確実に狙えるポテンシャルはありながら、無情のセッション終了だ。

 とは言え立川は「赤旗は安全のためですから、仕方ないです。ポールポジション記録更新はできませんでしたが、決勝では最多勝記録を伸ばしにいきたいと思います」と笑顔をみせた。これもZENT CERUMO LC500に自信があるからできる発言だろう。チームは開幕勝利に向けてたしかな感触を得て、4月9日の決勝レースに挑む。



2017年 SUPER GT 第1戦 OKAYAMA <予選>ドライバー/立川 祐路
「テストでのデータからセットアップを作ってきましたが、ドライでもウエットでも戦闘力があるクルマになっています。午前の公式練習でもトップタイムをマークできましたし、Q1でも石浦選手がトップだったので、『舞台は整ったな』と思っていたのですが……(苦笑)。正直ポールポジションは狙っていましたし、獲るしかないと思っていたのですが、目の前で36号車がコースアウトして、コントロールラインを通過する直前に赤旗が出てしまいました。安全に関わることなので仕方ないですね。残念ですが、終わってしまったことですから。ポール記録更新はできませんでしたが、決勝では最多勝記録を伸ばしにいきたいと思います」

ドライバー/石浦 宏明
「公式テストで得られたデータが機能していて、ドライコンディションで走る機会が少なかったにも関わらず、持ち込みのセットが良く、予選にも自信をもって臨むことができました。フィーリングはすごく良かったですね。アタックは細かいミスもあったので、自分としては満足できるものではありませんでしたが、それでもトップタイムと聞いて、『これは戦闘力がある』と確信できました。立川選手のアタックのフィーリングも良かったと聞いていただけに、ああいう終わり方になってしまったのは悔しいですが、仕方ありません。シーズンオフから準備してきたものが繋げられていると思いますし、レースは明日なので、がんばって戦えばいい結果を得られる手ごたえがあります」

監督/浜島裕英
「予選の結果は少し運が悪かったですが、クルマの仕上がりについては両ドライバーとも非常に満足してくれていて、自信をもっています。この開幕戦まで、ドライバー、エンジニア、メカニックがしっかりとクルマを作ってくれた成果が出ていると思います。決勝レースでは予選結果にとらわれず、チームがしっかりと準備して、ドライバーにしっかりと走ってもらえれば、いい結果がついてくると期待しています」