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SUPER GT RACE REPORT

2013年 SUPER GT 第1戦 OKAYAMA <予選>

2013年4月6日(土) Qualify 予選
ZENT CERUMO SC430 #38 立川祐路/平手晃平
公式予選総合結果12位(1分38秒076)
< 公式予選 > 天候:曇〜雨|コース状況:ドライ〜ウエット

2013年 SUPER GT 第1戦 OKAYAMA <予選> 昨シーズンは開幕戦、そして最終戦を制し年間2勝をマークも、惜しくもチャンピオンタイトルの奪還には届かず、ランキング2位に甘んじたLEXUS TEAM ZENT CERUMO。その悔しさを胸に、昨年に引き続き3年目のコンビネーションとなる立川祐路と平手晃平のふたりのドライバーとともに、高木虎之介監督以下チーム一丸となって迎える2013年シーズンは、是が非でも悲願のタイトル奪還を達成したいところ。オフシーズンのテストでも好調な仕上がりを見せて来た#38 ZENT CERUMO SC430とチームスタッフは、今季開幕戦の舞台となる岡山国際サーキットへ向かった。

 昨年も開幕ラウンドのホストとなったこの岡山は、昨年劇的な逆転優勝を飾り、シーズンを通じてタイトル争いを展開する端緒となった思い出深い舞台。それだけに今季も最高のスタートを切るべく迎えたレースウィークだったが、事前には爆弾低気圧とも言われる全国的な荒天の予報が出されるなど、各陣営に取って一筋縄では行かない戦いとなりそうな予感があった。どんよりとした空の下、土曜午前9時から公式練習に臨んだ#38 ZENT CERUMO SC430とLEXUS TEAM ZENT CERUMOだったが、やはり空は持ちこたえられず、セッション開始の頃には霧雨が降り始め、セッションはウエット宣言下でのスタートとなった。

 午前9時から午前10時40分までは、GT300との混走となる公式練習セッション。昨年までの例で行けば、コンディションが落ち着くまでピットで待機するシーンも多かった#38 ZENT CERUMO SC430だが、天候悪化が確実視されるため、少しでもスリックタイヤで走れるうちにフィーリングチェックをと、立川がまずはステアリングを握り#38 ZENT CERUMO SC430はセッション開始と同時にコースインする。

 タイヤの皮むきなどをこなすため、ピットイン&アウトを行う多くのライバル陣営を後目に連続走行に入った立川は、まずは1分40〜42秒台で1〜2周しタイヤを温めると、翌周を1分30秒651で2番手に。さらに周回を続けた立川は、続いて1分27秒631をマークし、同様にハイペースで周回を重ねる#6 ENEOS SUSTINA SC430をかわしてトップに立つと、6周目にはさらにタイムを上げ1分25秒758をたたき出す。

 ここでいったんピットに戻った#38 ZENT CERUMO SC430は、この後立川がピットイン&アウトをこなしてタイヤの皮むきなどを行うが、徐々に雨が強まって来たことを受け、午前9時26分には平手に交代し、今度はレインタイヤの皮むきや評価作業を行っていく。

 順調にピットイン&アウトをしながら作業を進めていた平手だが、悪化して行くコンディションの中で午前9時45分にはパイパーコーナー進入でスピンを喫しコースアウト。#38 ZENT CERUMO SC430はグラベルにはまってしまい、自力で脱出出来ずにセッションは赤旗に。しかし、マシンに大きなダメージは無く、牽引されてグラベルを脱出すると、自走でピットに戻った#38 ZENT CERUMO SC430は、その後も雨脚が強まる中、精力的に周回を重ねて行くことに。

 セッション終盤にはさらに雨量が増え、GT300の走行でもコースアウトや赤旗が相次いだため、GT500専有時間帯はキャンセルとなってしまったが、結局この公式練習での#38 ZENT CERUMO SC430は1分25秒758でセッショントップを奪う。

 こうして幸先の良いスタートを切ったかに見えたLEXUS TEAM ZENT CERUMOだが、レインタイヤでのペースでは、ミシュラン勢をはじめとするライバル陣営に対してはまだまだ改善の余地があり、チームは引き続きウエットコンディションが予想される予選セッションに向け、危機感を募らせることとなった。

 ピットウォークの時間帯にはやや小康状態となった雨だが、午後1時すぎには再び強まる気配を見せるなど、不安定な状況が続く中、公式予選は午後2時スタートの予定。今季の公式予選は、シリーズを通じてQ1、Q2の2回のセッションによるノックアウト方式が採用され、15分間のQ1では上位8台が勝ち抜けとなり、12分間のQ2へ進出し、ポールポジションを争う権利を得る。LEXUS TEAM ZENT CERUMOは、まずはQ1を突破するべくステアリングを平手に託すこととなったが、強まる雨の中、GT300のQ1開始が10分ディレイされ、さらに3度にも渡って赤旗中断があったため、GT500のQ1は予定より大きく遅れ、午後3時の開始となった。

 セッション開始から、約30秒ほどしてからピットを離れた平手。ウエットタイヤを履き、セッティング変更を受けた#38 ZENT CERUMO SC430でゆっくりと周回、タイヤを温めて行く。しかし、徐々に雨量は減り始めているものの、まだまだ路面に水が多く、平手はマシンバランスに苦しみ、1分44秒503、1分40秒122、1分39秒239とタイムを上げて行くものの、なかなかQ2進出圏内に進出することが出来ない。

 しかし、ここでNo.39 DENSO KOBELCO SC430がコースアウトしたため、午後3時09分に赤旗に。この段階で#38 ZENT CERUMO SC430は10番手だ。さらなる上位進出を狙い、平手は午後3時16分に再開されると、すぐさまピットを離れたが、今度はトップタイムをマークしていたNo.1 REITO MOLA GT-Rまでもがヘアピンでスピンアウトを喫しガードレールにクラッシュ、セッションはまたも赤旗に。

 この中断の再開後、残り5分となったセッションにアタックに出た#38 ZENT CERUMO SC430だったが、1分38秒567、1分38秒076とタイムを上げ、一時は6番手にまで浮上を果たすも、中断の間に路面が大きく変化してしまったことから平手は最後までハンドリングに苦しめられてしまう。

 結局ライバル陣営のタイムアップによって、最終的に#38 ZENT CERUMO SC430は12番手にまでポジションを下げてQ1を終了。昨年のポールシッターである#38 ZENT CERUMO SC430は、同じ開幕ラウンドの岡山でまさかのQ1敗退を喫することとなってしまった。

 この後、Q1のトップ8台によるQ2を前に風雨が強まったため、協議の結果Q2はキャンセルとなり決勝のグリッドはQ1の結果が採用されることに。12番グリッドから82周の決勝に挑む#38 ZENT CERUMO SC430は、2013年初戦から思いがけない後方からのスタートを強いられることとなったが、逆境を跳ね返しての好レースを期待したい。

ドライバー/立川 祐路
「予選はちょっと残念な結果でしたけれど、明日はまたコンディションが良くなって、ドライになるような予報が出ています。そういう点では朝の公式練習で、短い時間ではありましたがドライタイヤでのクルマのパフォーマンスの確認も出来ていますし、そこでの感触が悪くなかったので、明日は充分巻き返せるんじゃないかと考えています。上位グリッドからのスタートではありませんが、絶対に追い上げは可能だと思いますから、最後の1周まで決して諦めることなく頑張ります」

2013年 SUPER GT 第1戦 OKAYAMA <予選>ドライバー/平手 晃平
「公式練習のレインコンディションの中で走っている際、かなりハイドロがきつかったので、予選に向けて対策を施して行ったのですが、Q1が始まってみるとやはり雨の量が多く、ハイドロに苦しむ形になりました。しかし、赤旗中断が続いた後、最後の再開後にコースに出て行ってみると、直前まで水の量が多かった2コーナーからS字を抜けるまでの区間で、なぜか一気に水が捌けてしまっていて。その状況ではかなりアンダーステアが強くて今ひとつタイムが伸ばせませんでした。予選結果は残念ですが、同様に苦戦したレクサス勢の中では決して悪くなかったと思いますし、ドライでのパフォーマンスは確認出来ていますので、明日は怒濤の追い上げをしたいと思います」

監督/高木虎之介
「今日のウエットコンディションでは、予想以上にレクサス勢が苦戦を強いられてしまいましたね……。しかし、明日もウエットなら苦戦するかもしれませんが、公式練習ではドライのフィーリングは悪くなかったようですし、明日の天候回復とドライコンディションを祈っています。今日は僕たちにとって、あまり良くない展開になりましたが、明日は今日上手く行った上位陣に何か起こるかもしれませんし、波乱が起こる可能性だってありますから。明日の決勝ではドライバーふたり、そしてチーム全員で頑張って、良い意味で何かを起こして岡山を後にしたいですね」