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SUPER GT RACE REPORT

2021年 SUPER GT 第5戦 SUGO <予選>

2021年9月11日(土) Qualify 予選
ZENT GR SUPRA#38 立川祐路/石浦宏明
公式予選総合結果7位
< 公式予選 > 天候:晴|コース状況:ドライ

 

2021年 SUPER GT 第5戦 Sugo 8月21〜22日に行われた第3戦鈴鹿を終え、2021年のSUPER GTはシーズンの折り返しを過ぎた。9月11〜12日に行われる宮城県のスポーツランドSUGOでの第5戦は、後半戦の幕開けとなるレースだ。

 今季ここまで、TGR TEAM ZENT CERUMOの立川祐路/石浦宏明の得点は11。ドライバーズランキングは13位だ。3戦でポイントを獲得しているものの、最上位は第1戦岡山での6位。チャンピオン獲得を至上命題にしているチームにとって、まったく望んだ成績ではない。巻き返しのためにはもう後はない。ライバルたちがサクセスウエイトを積んでいるこの中盤戦こそ、好結果を得るチャンスだ。立川も石浦も、そしてチーム全体が背水の陣を敷き第5戦に臨んだ。

 そんな第5戦の舞台であるスポーツランドSUGOは、2020年は新型コロナウイルス感染拡大の影響により開催されなかったコース。GR Supraにとっては初登場だ。チームは第3戦で得られたセットアップをもとにZENT CERUMO GR Supraを仕上げ、9月11日(土)の予選日に臨んだ。

 午前9時20分にスタートした公式練習はあいにくの曇り空で、雨は降っていないものの、前夜に降った雨がかすかに残りあまりコンディションは良くない。そんななかZENT CERUMO GR Supraのステアリングを握った立川は、ピットアウト〜インを繰り返しセットアップなど作業を進めていく。鈴鹿に続き、フィーリングは良好だ。19周目、立川は1分11秒317というタイムをマークし、翌周にピットイン。石浦に交代した。

2021年 SUPER GT 第5戦 Sugo ZENT CERUMO GR Supraに乗り込んだ石浦も、立川同様良いフィーリングを感じ取ったことから、大きなセットアップの変更作業は必要がなく、開始から1時間11分を過ぎたころから、今季なかなか公式練習でできていなかったロングランを実施。翌日の決勝に向けた準備も進めることができた。さらにチェッカー間際、石浦は1分10秒834というベストタイムをマーク。4番手という好位置で公式練習を終える。

 ただ、課題はタイヤだ。この公式練習ではずっと曇り空で、路面温度は想定よりもかなり低い。午後の予選で路面温度が上がるのか、そして決勝ではどんな天候になるのかの予想がしづらかった。路面温度次第でタイヤはうまく発動しなくなる。チームはタイヤ選択に悩むことになった。

 最終的に、チームは午後2時30分からスタートした公式予選で、Q1とQ2で異なるタイヤを選択した。まず午後3時03分から行われたQ1でステアリングを握ったのは石浦。この頃になると、少しずつ雲が切れ、日射しも注ぎはじめた。

 

2021年 SUPER GT 第5戦 Sugo 石浦は開始から7分というところでコースインすると、4周目にアタックを展開。1分10秒550というタイムをマークする。翌周もアタックを続けると、1分10秒495へタイムアップ。3番手でQ2進出を果たした。

 

 続く午後3時41分からのQ2。ZENT CERUMO GR Supraに乗り込んだ立川は、ひとつでも上の順位につけるべくアタックを展開していく。さらに陽は差しつつあったが、路面温度は大きくは変わらなさそうだ。

 

 立川は4周目、1分10秒415という好タイムをマークすると、石浦同様に5周目にもアタックを展開。1分10秒450と惜しくもタイムを伸ばせなかったが、2周続けて好タイムを並べることができた。ただ、ライバル勢はこのQ2でタイムを伸ばしており、僅差のなかで結果は7番手となった。

 

 とはいえGR Supra勢の最上位であり、スポーツランドSUGOは“魔物が棲む”と呼ばれるコース。何が起きるかは分からない。その点で、ZENT CERUMO GR Supraは決勝に向けての確認は終えており、準備はできている。あとはTGR TEAM ZENT CERUMOの総合力が問われるはずだ。何があっても上位をもぎとるべく、チームは9月12日(日)の決勝レースに挑む。

2021年 SUPER GT 第5戦 Sugoドライバー/立川 祐路
「第3戦鈴鹿からフィーリングは比較的良く、状況としては良い流れにあると思います。公式予選では、アタック自体もう少しいけたのかもしれませんが、僅差のなかで7番手だったので、少し悔しさはありますね。とはいえ鈴鹿でも決勝序盤のペースは良かったですし、今回のロングランのフィーリングも悪くなかったです。表彰台に繋げられるようにしっかりと準備をして、良いレースができるように頑張っていきたいと思います」



2021年 SUPER GT 第5戦 Sugoドライバー/石浦 宏明
「今回の第5戦を前にセットアップをしっかり検討してきた結果、公式練習からバランスも悪くなく、セットアップ変更もそれほど行いませんでした。ロングランもできており、これまでのレースよりも良い流れで進められています。予選に向けてはタイヤ選択で悩むところもありましたが、フィーリングも悪くなかったです。ただライバル勢が思いのほかタイムを伸ばしてきていましたね。もっと一発の速さを詰めなければいけないところは認識しています。明日はロングランで得られたデータをしっかり活かし、決勝も良いペースで走ることができれば、荒れることも多いレースですので、表彰台も見えていると思います」

監督/村田 淳一
「鈴鹿に向けて、TCDの協力を得て改良を進めてきましたが、今回さらに継続して協力をいただきながら、持ち込みセットアップを作ってきた結果、ドライバーのフィーリングも良く微調整で済む状態でした。予選の結果としてはGR Supra勢の最上位ではありましたが、サクセスウエイトの量を考えると、もう少し上の順位にはいきたいところでしたね。シーズンをここまで戦って、まだ表彰台もないですし、このあたりでしっかりと結果を残したいところです。タイヤ選択が非常に難しい状況ですが、そのタイヤを使ってどんなレースができるのかしっかり分析をしていきたいですし、ロングランで得られたデータをもとに、表彰台を目指していきたいです。荒れるレースになりそうですが、しっかり生き残り、ドライバーが頑張ってくれる分、我々も努力して頑張りに応えていきたいですね」