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SUPER GT RACE REPORT

2021年 SUPER GT 第5戦 SUGO <決勝>

2021年9月12日(日) final 決勝
ZENT GR SUPRA#38 立川祐路/石浦宏明
決勝結果 リタイア
< 決勝 > 天候:晴|コース状況:ドライ

 

2021年 SUPER GT 第5戦 Sugo GR Supra勢の最上位、そして第3戦鈴鹿から続く好フィーリングを活かし、上位進出を目指すべく準備を整えたTGR TEAM ZENT CERUMO。迎えたSUPER GT第5戦『SUGO GT 300km RACE』の決勝日となる9月12日(日)は、朝から爽やかな晴天のもと、午後1時30分の決勝スタートへ向け気運が高められていった。

 直前のウォームアップでは立川祐路、石浦宏明と交代しながらフィーリングを確認したZENT CERUMO GR Supraは、2周+1周のエクストラで行われたフォーメーションラップを経て、決勝に向けてスタートを切った。スタートドライバーを務めた立川は、まずは7番手で序盤のレースを戦っていく。首位の#8 NSX-GTは逃げを打っていくものの、2番手の#16 NSX-GTのペースが上がらず、GT500クラスの上位争いは僅差の戦いとなっていった。

 そんな争いのなか、立川は持ち前のファイトをみせると、まず9周目に#64 NSX-GTをオーバーテイクし6番手に浮上。さらに#16 NSX-GTを先頭とした2番手争いに肉迫し、5台の争いに持ち込んでいく。GT300車両を交えながら、#16 NSX-GTにピタリとつけた#12 GT-Rが抜こうと試みれば、その背後につけた#17 NSX-GTが抜いていくなど、ひとたびチャンスを逃すとポジションを落としてしまう緊迫の争いだ。

2021年 SUPER GT 第5戦 Sugo 立川はまず、前を走る5番手の#3 GT-Rに狙いを定めるが、なかなかオーバーテイクには至らない。しかし16周目、一瞬のチャンスを狙った立川は、1コーナーで#3 GT-Rにアタック。並走し、逆向きとなる3コーナーへ向けてインをうかがった。

 しかし、#3 GT-Rはギリギリまで粘り、オーバーテイクには至らない。さらにわずかにアウト側にはらんだ立川だったが、アウト側の汚れた部分に乗ってしまう。姿勢を乱したZENT CERUMO GR Supraは、3コーナーのランオフエリアにコースアウト。11番手までポジションを落としてしまった。

 立川自身も悔しがるコースアウトだったが、ZENT CERUMO GR Supraにスピードがあることは間違いない。立川はふたたび集団の背後につけると、23周目には#1 NSX-GTを交わし、26周目には#14 GR Supraをパス。ふたつポジションを戻し、27周を終えてピットへ。石浦宏明に交代した。立川が序盤履いていたタイヤは柔らかめで、後半は硬めのタイヤを履いた石浦で追い上げを目指す作戦だ。

 石浦は同時にピットインした#1 NSX-GTに続きコースに復帰するが、一度立川が抜いたはずの#1 NSX-GTについていくことができない。なぜかパワーが不足しているのだ。そんな状況下でも石浦は懸命に前を追っていくが、ライバルたちがピット作業を終えた後でも、順位は11番手。前を追えない苦しいレースが続く。石浦は無線で症状を訴えるが、打開策は見つからなかった。

 

2021年 SUPER GT 第5戦 Sugo そんななか47周目、石浦と争っていた#19 GR Supraが最終コーナー立ち上がりで突然出火してしまう。レースは即座にセーフティカー導入となった。この時点で石浦は10番手につけるが、55周目のリスタート時、やはりZENT CERUMO GR Supraの加速が鈍る。大きなトラブルの可能性もあり、石浦は無線で症状を伝え、チームは無念のリタイアを決断することになった。

 

 ライバルたちがサクセスウエイトを積むこの中盤戦、そしてフィーリングが好転していた状況での第5戦は、ZENT CERUMO GR Supraにとって大量得点のチャンスだった。しかし、結果はまさかのリタイア。失意のレースとなった。もういよいよ後はない。TGR TEAM ZENT CERUMOは10月23〜24日に開催される第6戦オートポリスに、背水の陣で臨む。

 

2021年 SUPER GT 第5戦 Sugoドライバー/立川 祐路
「序盤からポジションを上げていこうと、積極的に頑張っていったのですが、3号車とのバトルのなかで2コーナーの立ち上がりの外側にいくことになり、コースの汚れた部分に乗って姿勢を乱しコースアウトすることになってしまいました。もったいなかったですね。これでポジションダウンしてしまったので、自分としては良い流れを作ることができなかった。満足できるレースができませんでしたね。トラブルで結果としても残らなかったので、次戦オートポリスは必勝体制で臨むしかないです。クルマとしては、前戦から戦える感触があるので、次はしっかりと結果に繋げられるようにしたいと思います」


2021年 SUPER GT 第5戦 Sugoドライバー/石浦 宏明
「立川選手から交代してピットアウトした後からパワー感がなく、最終コーナーで離されてしまうような展開でした。ライバルは燃料流量リストリクターをつけているクルマも多いので、周囲よりもストレートは速いはずなのですが、置いていかれてしまいペースを上げられませんでした。レース終盤に向けてその症状がひどくなり、通常ではない状況を無線でも伝えていたのですが、セーフティカー導入後のリスタートでも加速がうまくいかず、その症状を伝えピットに戻りました。原因は分かりませんが、大事なレースだったので悔しいですね。結果に結びつかなかったので、気持ちを切り替えて次戦挽回できるようにしたいです。サクセスウエイトを考えると、次戦までがチャンスだと思います。予選から前に行きたいですし、もう勝つしかないので、狙えるように頑張っていきたいです」

監督/村田 淳一
「序盤、前日よりも暑くなったことから、気温、路面温度にスタートタイヤが合うかどうか不安なところはありましたが、立川選手のペースも悪くなく、追い上げる戦いをみせてくれました。残念ながらコースアウトして順位は下がってしまいましたが、レースですし、ドライバーが攻めた結果なので仕方がないと思いますし、その後も再び追い上げてくれました。ただ後半、石浦選手のスティントでトラブルが出てしまいました。ピットアウト後、前にいた#1 NSX-GTが最終的に2位まで浮上しているので、遅れた原因も探らなければいけないですし、トラブルの原因も突き止めなければと思っています。非常に残念な結果となりましたが、ピットインのタイミングやセットアップなど、着実に前進している手ごたえはあるので、結果に繋がれば好転すると信じています。次戦も応援よろしくお願い致します」