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SUPER GT RACE REPORT

2021年 SUPER GT 第4戦 MOTEGI <決勝>

2021年7月18日(日) final 決勝
ZENT GR SUPRA#38 立川祐路/石浦宏明
決勝結果 8位
< 決勝 > 天候:晴|コース状況:ドライ

 

2021年 SUPER GT 第4戦 motegi 前日のSUPER GT第4戦『MOTEGI GT 300km RACE』の予選日は公式練習から公式予選に向けて劇的なパフォーマンスアップを果たし、決勝日に向けてZENT CERUMO GR Supraの好感触を得ていたTGR TEAM ZENT CERUMO。ここからさらに決勝レースに向けて速さを磨きたいと臨んだ7月18日(日)の決勝日は、前日同様気温30度を超え、決勝レーススタート時には気温は33度、路面温度は51度までになった。

 そんなレースに向け、TGR TEAM ZENT CERUMOは決勝前のウォームアップ走行でZENT CERUMO GR Supraのフィーリングを確認するが、前日改善されたフィーリングからさらに改良したセットアップは、ドライバーたちが期待した印象ではなく、レースを前にさらに改善を施していった。

 迎えた午後1時10分からの決勝レース。ZENT CERUMO GR Supraのスタートドライバーを務めたのは立川だ。GT300クラスの車両がグリッドから離れられず、フォーメーションラップが1周追加された後、8番手からスタートを切った立川は、そのままポジションを守りながら、前を行く#3 GT-Rを追っていく。

2021年 SUPER GT 第4戦 motegi ただ、序盤こそ上位集団を追っていた立川だったが、前日の公式練習同様少しずつアンダーステアの症状が強くなり、ペースを上げることができなくなっていた。後方からは#8 NSX-GT、#23 GT-Rが迫り、立川をオーバーテイクしようと迫ってくる。

 しかしそこは百戦錬磨の立川だ。気温は34度に上がり、酷暑のなかではあったが、冷静にZENT CERUMO GR Supraをコントロールし、後方集団につけいるスキを与えない。後半スティントの石浦宏明に繋げれば、まだまだチャンスはあるかもしれない。

 立川は26周目まで粘りの走りを続けるとピットイン。石浦へと交代する。ピット作業もしっかりとこなし、石浦もこのタイミングで少しでも順位が上げられないかと、アウトラップで頑張りをみせていく。ただ、ZENT CERUMO GR Supraの前にピットインしていた#8 NSX-GTがアンダーカットを成功させ先行しており、石浦はこれを追った。

 ただ前半スティントの立川と同様、石浦も思ったようにペースを上げることができずにいた。それでも粘りの走りを続けると、#37 GR Supra、#17 NSX-GT、#23 GT-Rとバトルを展開。一度は#37 GR Supraをかわした。

 

2021年 SUPER GT 第4戦 motegi しかし41周目、GT300クラスの車両から白煙が上がり、この消火と車両処理のためフルコースイエロー(FCY)が導入された。全車が安全のため時速80kmで走行するが、石浦は一度はこれを無事にこなすものの、44周目の最終コーナーで5番手争いを展開していた#64 NSX-GTがクラッシュし二度目のFCYが導入されると、そのリスタート時の47周目、目前にいたGT300車両に阻まれたスキをついた#37 GR Supraに先行を許してしまった。

 

 それでも粘りの走りを続けた石浦は、#37 GR Supraに離されることなく8位でフィニッシュ。貴重なポイントを獲得した。とはいえ、TGR TEAM ZENT CERUMOが目指すところはこの順位ではない。新体制で臨んだ3戦目、そろそろ結果に繋げなければならない。チームは気を引き締めなおした。

 

2021年 SUPER GT 第4戦 MOTEGIドライバー/立川 祐路
「第2戦は決勝を走ることができなかったので、4月以来のレースとなりましたが、レースペースは苦しいところもあり、序盤の数周こそ前をオーバーテイクしようと試みましたが、その後は順位を守るのが精一杯な状況でした。苦しいレースとなりましたが、なんとか順位を守り後半の石浦選手に託そうと頑張りました。ポイントを獲ることもできましたが、正直この順位を走っている場合ではないので、次の鈴鹿に向けてクルマを見直していきたいと思います」


2021年 SUPER GT 第4戦 MOTEGIドライバー/石浦 宏明
「前半スティントの立川選手のレースを見ていましたが、後半から集団になったところでクルマが辛そうな状況になっており、自分のスティントでいかに順位を守るか、ピットで順位を落とさないかを考えました。アウトラップも集中し、ポジションを上げられるようにしましたが、長いスティントのなかでは予想どおり追われる展開となってしまいました。思ったよりもペースを上げられず、サクセスウエイトを考えると、あの順位で走っていてはいけないと思います。本来はまわりのマシンをもっと抜きたかったですが、苦しい展開のまま終わってしまいました。またフルコースイエロー(FCY)で一度抜いた37号車に抜かれてしまうこともありました。今回の経験を次に活かしたいと思いますし、何より速さが足りなかったので、いかに次のレースまでに改善するかが重要になります。鈴鹿で良いレースができるよう頑張ります」

監督/村田 淳一
「事前にこのレースに向けてやってきたことが裏目になってしまった予選日で、そこからひと晩練ってセット変更を加えましたが、あまり良い方向に向かいませんでした。決勝までに改善して臨みましたが、スピードが足りない状況でしたね。そんななか、立川選手もアンダーステアがあるなか、技でポジションを守ってくれましたし、石浦選手もバトルでかわされはしましたが、苦しいなかでも精一杯がんばってくれたと思います。ただ、チーム側での準備が足りなかったところがあったので、しっかりと今後やっていきます。富士でのホイールトラブルは解消したことが確認できたので、スピード面で改善し、なんとか一矢報い、後半戦に繋げていきたいと思っています」