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SUPER GT RACE REPORT

2014年 SUPER GT 第2戦 FUJI <決勝>

2014年5月4日(日) Final決勝レース
ZENT CERUMO RC F#1 立川祐路/平手晃平
決勝総合結果 2位
<決勝> 天候:晴れ|コース状況:ドライ

2014年 SUPER GT 第2戦 FUJI <決勝> 前回行われた公式予選では、ポールポジションには届かなかったもののQ1を突破し5番手と、まずまずのポジションを得た#1 ZENT CERUMO RC F。開幕戦をノーポイントで終えているLEXUS TEAM ZENT CERUMOだけに、この第2戦富士では是が非でも表彰台を獲得しておきたいところだが、2回ピット義務づけの500kmという長いレースであれば、5番手からでも充分に勝ち負けの戦いは出来るはずと、高木監督以下チームはより一層の高いモチベーションを胸に日曜の決勝日を迎えた。

 日曜の富士スピードウェイは朝から前日以上の快晴となり、午前8時30分からのフリー走行もまぶしい日差しの下で行われた。セッションは30分と短いが、決勝でのロングランに備えたタイヤ選択やセットアップなど、各種データ取りなどこなすべきメニューも多く、LEXUS TEAM ZENT CERUMOはこのセッションがスタートすると、まずは平手にステアリングを託す。

 コースインした平手は精力的に周回を重ねながら、1分35秒561、1分32秒329、1分31秒880といタイムを上げ、#1 ZENT CERUMO RC Fは序盤からモニター上位につける。さらに周回を続けた平手は、1分31秒713にまでタイムを短縮すると、午前8時46分にピットイン。ここでドライバーは立川に交代することに。

 代わった立川は午前8時48分にピットアウト。立川もすぐさま1分31秒872をマークにまでタイムを上げると、そこから安定したペースで周回を刻んで行く。さらに1分31秒736にタイムアップした立川は午前8時56分にピットイン。再びドライバーが平手に代わり、そのまま平手がチェッカーまで走行。結局このセッションでの#1 ZENT CERUMO RC Fは1分31秒713がベストタイムとなり、4番手とまずまずのポジションで走行を終えることとなった。

 フリー走行での決勝への手応えを得たLEXUS TEAM ZENT CERUMOは、さらに決勝前のウォームアップで感触を確かめると、いよいよ午前2時、500km、110周の決勝のときを迎えた。

 ウォームアップに続いてフォーメイションラップをこなし、午後2時05分に切られたスタート。スタートドライバーを務める平手は、#1 ZENT CERUMO RC Fを鋭く加速させて行くが、惜しくもポジションアップはならず、5番手のままオープニングラップを終える。後ろに#24 D'station ADVAN GT-Rを従えつつ、前を行く#36 PETONAS TOM'S RC Fを追う平手は、なんとか仕掛けるチャンスを伺うが、4周目にGT300マシンのクラッシュで早々にセーフティーカーが入ってしまう。

 9周目のリスート後、再び5番手で追走を開始した平手だったが、15周目あたりで周回遅れが出始めたことで、今ひとつ間合いを詰め切れない。ところが、19周目に2番手を走っていた#46 S Road MOLA GT-Rが車両火災に見舞われてストップ。ここで#1 ZENT CERUMO RC Fはひとつポジションを上げて4番手となるが、このアクシデントで再びセーフティーカーが導入されることに。

 22周終了時のリスタート後、平手は前を行く#36 PETRONAS TOM'S RC Fを追うが、1秒前後の間隔はなかなか縮まらず、チャンスは思うように訪れない。30周を過ぎると、2位を行く#23 MOTUL AUTECH GT-R、そして#36 PETRONAS TOM'S RC Fとの三つ巴の接戦を演じるも、結局#23 MOTUL AUTECH GT-Rが35周目にピットインするまで3番手浮上はお預けに。そのまま周回を続けた平手は、41周目までスティントを引っ張り、2番手まで浮上してステアリングを立川に託す。

 コースに出た立川は、ピットで#12 カルソニック IMPUL GT-Rを逆転する形で3番手につけるも、じりじりとその#12 カルソニック IMPUL GT-Rに詰め寄られてしまう。立川も必至の防戦を見せるも、ペースに勝る#12 カルソニックIMPUL GT-Rは、50周目の1コーナーでスリップから抜け出すと、#1 ZENT CERUMO RC Fから3番手の座を奪って行く。

 いったん4番手に後退した立川だったが、同じ周に先行していた#18 ウイダー モデューロ NSX CONCEPUT -GTをパスしたことで、ポジションは3番手を維持。そのまま周回を重ねて行ったが、なんと69周目にトップの#23 MOTUL AUTECH GT-Rがトラブルから300Rアウト側にストップ。この間に労せずして立川は2番手に浮上を果たすと、#12 カルソニック  IMPUL GT-Rの追撃は叶わないながらも、背後の#24 D'station ADVAN GT-Rには付け入れる隙を与えない。

 そのまま2番手をキープした立川は、79周目にピットイン。チームの素早い作業で、再び平手が#1 ZENT CERUMO RC Fのステアリングを握ってチェッカーを目指す。

 レースに復帰した平手だったが、翌週にトップの#12 カルソニック IMPUL GT-Rがピットインも、この時点で30秒近いギャップを開けられている状況。平手も諦めることなくプッシュを続け、一時は15秒差ほどまで間合いを詰めたものの、最後は無理をせず、そのまま110周を走り切って2位でチェッカーを受けた。

2014年 SUPER GT 第2戦 FUJI <決勝> 開幕戦の岡山国際では悔しいノーポイントとなったLEXUS TEAM ZENT CERUMOだったが、優勝には一歩及ばなかったものの、見事2戦目の富士で15ポイントを獲得。次戦オートポリスでのさらなる飛躍を目指すこととなった。




ドライバー/立川 祐路
「少し体調が良くなかったので、急遽予定を変更して平手にスタートと最後の2スティントを頼む事になったのですが、その平手が粘り強く非常に良いレースをしてくれたことに、まずは感謝したいと思います。僕のスティントでは、なんとかポジションを守りたかったのですが、やはり今週のGT-R勢は速すぎましたね。しかしながら、決勝前に狙っていた表彰台を、しかも2位という結果で勝ち獲られたことは非常に嬉しく思いますし、今日のレースの中でライバル勢との違いなど、今後に向けたヒントも掴むことが出来ました。そういう意味で価値あるレースが戦えたと思いますので、次のオートポリスでまたトップを争えるよう、頑張りたいと思います」

ドライバー/平手 晃平
「最後のスティントではスタート時とは異なるタイヤを履いて行ったのですが、少しでも12号車に追いつければと思ったものの、途中からは相手もペースが上がったので・・・。後ろとのギャップもありましたし、ロングランをしていないタイヤだったことで、どこまで行けるのか不安もあり、結果的には終盤はクルージングのような形で2位キープとなりました。GT-R勢との力の差が出たレースでしたので正直悔しい部分はありますが、開幕戦を自分のミスなどもあって落としていただけに、今回2位表彰台に立ってポイントもしっかり稼げたので良かったなと思います。次戦までに少しでもGT-Rに追いつけるように、菅生のテストなどでしっかり準備をしてオートポリスに臨みたいですね」

監督/高木虎之介
「終わってみれば2位ということで、まずは良かったと思います。正直2位まで行けるとは思っていませんでしたが、平手はもちろん、立川も体調が良くない中で良く頑張ってくれました。ただ、GT-R勢がやはり速かったですね。なんとかあの差を詰めて行きたいところですが、今日のところは自分たちの持てるものをすべて出し切っての2位という結果だったと思います。今日は自分たちに勝てる速さはなかった。悔しいけれど、その中でもシーズンを考えたときに、今回の2位は非常に大きなものとなるでしょうね。」