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SUPER GT RACE REPORT

2011年 SUPER GT 第1戦 OKAYAMA <予選>

2011年5月21日(土) Qualify 予選
ZENT CERUMO SC430 #38 立川祐路/平手晃平
公式予選総合結果5位(1分25秒305)
< 公式予選 > 天候:曇り|コース状況:ドライ

2011年 SUPER GT 第1戦 OKAYAMA <予選> 雨となった初戦の富士を5位で終えたLEXUS TEAM ZENT CERUMO。予選ではやや苦戦したものの、雨となった決勝では序盤に立川がポジションを上げ、後半には予想外に雨量が増える中、平手が粘走をみせての5位フィニッシュは、まずまずのシーズンスタートといえる。

 今回の舞台はタイトでテクニカルなコースとして知られる岡山国際サーキット。本来は開幕戦として予定されていたこともあり、大会名称は「第1戦」のままだが、事実上2戦目のイベントとなる。金曜に行われた習熟走行では、#38 ZENT CERUMO SC430は1回目こそ8番手に留まったものの、2回目には1分25秒393のトップタイムをマーク。スタッフ、ドライバーのモチベーションの高さが結果に現れる格好となり、LEXUS TEAM ZENT CERUMOは最高の形で土曜の予選日を迎えた。

 気温28度と汗ばむような陽気となった金曜から一転、曇天となった土曜の岡山。朝の公式練習では、未明には雨がコースを濡らしたことでWET宣言が出される中、午前9時にセッションが始まった。

 多くのライバル陣営同様、LEXUS TEAM ZENT CERUMOはコースコンディションの良化を待ち、しばらくはピットで待機。その間に、午前9時14分にはセッションは赤旗中断が入る。

 セッション再開後、#38 ZENT CERUMO SC430がコースインしたのは午前9時25分。コクピットには立川が乗り込み、まだ滑りやすさの残る路面を確かめつつ、ゆっくりとしたペースでタイヤに熱を入れて行く。そこからいきなり連続周回に入った立川は徐々にペースを上げ、5周目に1分25秒731で7番手とすると、さらに翌6周目には1分25秒163で4番手と好位置につける。ここでいったんピットに戻った#38 ZENT CERUMO SC430だが、午前9時40分、再びセッションは赤旗となってしまう。

2011年 SUPER GT 第1戦 OKAYAMA <予選> セッションが再開されたのは午前9時51分。今度は平手が乗り込み、#38 ZENT CERUMO SC430はセッション開始直後にコースイン。思うようにクリアラップが取れない中、平手は早々に1分25秒999と26秒を切ってくる。さらには1分25秒685へとタイムを上げた平手は、立川にステアリングを託す。

 午後の予選に向けてタイヤ評価とセットアップを進める#38 ZENT CERUMO SC430は、この時点では6〜7番手となっていたが、残り30分となったところで再び立川がコースイン。19周目に1分24秒985をマークして5番手にポジションを戻すと、さらに翌20周目には1分24秒822へとタイムアップ。トップ6が非常に拮抗している争いの中にあって、僅かなタイム更新ではあったが、ここで#38 ZENT CERUMO SC430は堂々のトップに躍り出る。

 再びバトンを引き継いだ平手も1分25秒台の安定したラップを刻んでピットイン。結局そのまま#38 ZENT CERUMO SC430は公式練習をトップタイムで終えることとなった。

 今回はノックアウト方式の予選となっているため、まず#38 ZENT CERUMO SC430がクリアしなければならないのは、午後零時30分からのQ1。40分間の混走と10分間の占有時間帯からなるセッションで、Q2へ進むために11番手までに入らなければならない。激戦のGT500にあって、公式練習でトップタイムをマークした#38 ZENT CERUMO SC430とはいえ、簡単なハードルではないだけに、緊迫感漂う中セッションが始まった。

 まずは40分間の混走時間帯に両ドライバーの基準タイムをクリアし、占有時間帯に向けたセットアップを行うべく、立川がステアリングを握ってコースイン。フィーリングを確かめながら周回した立川は、3周目に1分27秒449として6番手につけると、6周目には1分26秒434へとタイムを上げて行く。

 開始15分あたりからは平手がコースインし、10周目には1分26秒243へとタイム更新。しかし、この段階で#38 ZENT CERUMO SC430のポジションは9番手。翌周には1分26秒122とさらにタイムアップした平手だったが、これでもポジションは8番手と、予想どおりの拮抗した攻防が続く。この後平手はピットイン&アウトを行い、最終的に1分26秒054をマーク。しかしポジション的には13番手と予断を許さない状況で混走時間帯を終える。

 ラスト10分間のGT500占有時間帯。立川の駆る#38 ZENT CERUMO SC430は、残り7分のところでコースイン。1周、2周とタイヤを温めた立川は、まずは1分25秒023へタイムアップし5番手に。ライバル勢のアタックが続きじりじりとポジションが下がり、ピットに緊張が走ったが、翌周立川は1分24秒820を叩き出し、再び#38 ZENT CERUMO SC430を6番手にまで押し上げたところでチェッカー。最終的には7番手となったが、#38 ZENT CERUMO SC430は無事Q2へと駒を進めることとなった。

 雲が消え、まぶしい日差しがコースを照らし始めた午後3時、いよいよQ2がスタートした。まずはGT300のアタックとなるが、スピン車両が出たため、いったんセッションは赤旗中断に。このため、GT500のQ2は午後3時14分からのスタートとなった。

 上位7台にQ3への進出権が与えられることとなる、Q2のアタッカーは立川。早々にコースインした立川は、ゆっくりとタイヤを温めると、2周目に1分26秒992をマーク。このタイムでモニターのトップに躍り出た#38 ZENT CERUMO SC430だが、本格的なアタック合戦が始まると、あっという間に24秒台での攻防になっていく。さらに3周目に1分24秒992をマークするが、この時点では3番手という状況。

 翌周には1分24秒969と、さらにタイムを削り取った立川は、この段階で4番手とするが、その後もライバル勢のアタックが続き、終わってみれば#38 ZENT CERUMO SC430は6番手。接戦のQ2をクリアしたLEXUS TEAM ZENT CERUMOは、見事Q3進出を果たした。

    

いよいよ午後3時47分、GT500のQ3が始まった。これがLEXUS TEAM ZENT CERUMOでは初のアタックとなる平手は、前日風邪気味だったもののそんなことを微塵も感じさせない走りを披露。7分間と短いQ3ということで、早々にピットを離れた平手は2周目に1分26秒592をマーク。3周目には1分25秒510として3番手につけるが、ライバル勢は24秒台に突入するなど、このQ3でも熾烈な戦いが続く。

ファイナルラップに突入した平手は、渾身のアタックを見せ1分25秒305へとタイムアップ。ここでいったん3番手に浮上した#38 ZENT CERUMO SC430だったが、最終的にはこのセッション5番手という結果に。激戦のGT500だけに、念願のポールポジション獲得には届かなかったが、#38 ZENT CERUMO SC430は明日の決勝を5番グリッドとまずまずの好位置からスタートすることとなった。

2011年 SUPER GT 第1戦 OKAYAMA <予選>ドライバー/立川 祐路
「富士で問題だった部分が解消出来たこともあり、金曜から安定して走れていますね。ただ、他のマシンとのタイム差がなく、本当に僅差だったので厳しい予選になるだろうなとは思っていましたし、Q2突破がヤマかもしれないという読みがありました。Q2、Q3を同じタイヤで走り、それを明日のスタートでも履かなければならないので、出来るだけ平手のQ3にタイヤを温存しつつ、それでもタイムを出さなければならないということでQ2は特に難しかったのですが、なんとかうまくクリア出来て良かったです。明日は天候が悪くなるかもしれませんが、大きな不安はありません。良いレースが出来ると期待しています!」

2011年 SUPER GT 第1戦 OKAYAMA <予選>ドライバー/平手 晃平
「今日は体調も戻り、問題なくアタック出来ました。Q1、Q2と立川さんが頑張ってくれて、自分はQ3を担当したのですが、かなりシビアなセッションでした。アタック2周目にタイムを出そうと考えていたので結構早めにペースを上げて行ったのですが、そのせいかアタックの終盤にはリヤタイヤが不安定な感じになってしまって。けれど、なんと
かもう1周行かないと、と最後はかなりギリギリ攻めて行ったのですが、お陰でコンマ2秒ほどタイムアップ出来、5番グリッドを獲れて良かったです。本当はレクサス勢のトップを獲ってやろうと狙っていたので残念な部分はありますが、明日は表彰台を狙っての戦いが出来るはずです」

監督/高木虎之介
「昨日、それから今日の午前中のプラクティスはトップタイムでしたが、今回は持込みの状態も良く、その流れでうまくQ3まで行けた感じですね。ただ、Q3の結果に関しては他のクルマが柔らかめのタイヤを選んでいる可能性もあるようですし、決して負けていないと思います。立川はもちろん、平手も昨日風邪気味であまり乗れていなかったのに、ドライバーふたりはよく頑張ってくれたと思います。オフの岡山テストではレクサス勢があまり良くなかったので、実はもっと苦戦するかもしれないと思っていました。ドライバーの頑張りに加え、クルマもいい状態に仕上がって来ているということだと思います」