1. HOME > 
  2. SUPER GT > 
  3. 2009年第1戦

SUPER GT RACE REPORT

2009年 SUPER GT 第1戦 OKAYAMA <決勝>

2009年3月22日(日) Final 決勝レース
ZENT CERUMO SC430 #38 立川祐路/リチャード・ライアン
決勝結果:6位
<決勝> 天候:雨|コース状況:ウエット

 下り坂という週末の予報どおり、夜半から降った雨のために、決勝日の岡山国際サーキットの路面はウエットに。気温15℃、路面温度15℃で始まったフリー走行は、午前9時20分から30分間行なわれたが、#38 ZENT CERUMO SC430は、まずはライアンのドライブで雨になるとみられる決勝に向けた準備とセットアップの確認作業をこなすと、立川も後半ステアリングを引き継ぎ、フィーリングをチェック。タイムは1分37秒201、ポジションは5番手ながらも決勝に向け充分な手応えを得たチームは、いよいよ午後2時スタートの決勝に臨むこととなった。 

 一時はドライ方向に傾きかけた路面コンディションだったが、決勝のスタートが近づくにつれ、断続的に雨が降るなどしたために、決勝前のウォームアップ走行のころには完全なウエットに。このため、スタートドライバーを務めるライアンもレインタイヤでコースを確認したが、グリッドへの試走中のGT300マシンがクラッシュするなど、コンディションはトリッキーなものとなっていく。GT500のポールシッターとして、最後にトリを飾る形でダミーグリッドに到着したライアンも、「かなり路面が悪いね。1コーナーから先、2~3のコーナーはちょっと危ないかもしれない」と、厳しい表情を見せるが、スタート進行を待つ間、雨が降らなかったこともあり、様々な情報を網羅、検討した結果チームはスタート直前にタイヤを浅溝へと交換することとなった。

2009年 SUPER GT 第2戦 KEIHIN SUZUKA 2&4 RACE <決勝> コンディションを鑑み、セーフティーカー先導によるスタートとなった82周の決勝が、午後2時ちょうどにスタート。ピットでメカニックたちが固唾をのんでモニターを見つめる。2周先導したセーフティーカーがコースを去り、3周目から実質的な決勝レースがスタートしたが、チームの思いとは裏腹に雨が強まってしまい、浅溝を装着したライアンは予想外の苦戦を強いられることに。

 3周目のダブルヘアピンでは#24 HIS ADVAN KONDO GT-R、4周目のアトウッドカーブでは#18 ROCKSTAR 童夢 NSXなど、後続マシンに先行を許す展開を強いられた#38 ZENT CERUMO SC430だったが、ライアンは我慢の走りでトップ10圏内を死守。規定集回数の消化を待ち、28周終了時点でチームはライアンをピットに呼び込み、給油とともにレインタイヤに交換し立川に後半を託す。
 

 11番手でコースに復帰した立川は、そこから追い上げを敢行。「途中エンジンが少しパワーダウンして……」と苦しい場面もあったものの、43周目には#3 HASEMI TOMICA EBBRO GT-Rをかわし9番手とすると、59周目には#35 KRAFT SC430を攻略し8番手に。最後までアクセルを緩めず、立川はさらに#100 RAYBRIG NSX、#32 EPSON NSXとホンダ勢をパスすると、1周遅れながらも6位にまで挽回しチェッカーを受けることに。マシンを降りた立川に当然笑みはなく、優勝を狙っていたチームにとっては悔しい戦いとなったが、それでも#38 ZENT CERUMO SC430は予想外の苦境をポイント獲得に結びつけ、岡山を後にすることとなった。

ドライバー/立川 祐路ドライバー/立川 祐路
「スタート前、グリッドでは降っていなかったことから浅溝タイヤを選んだのですが、結果的にそれがすべてでしたね。長いスティントになりましたが、セットは良かったですし、ラップタイムもまずまずでなんとか6位まで挽回できましたが、最低限という感じで……。ただ、次の鈴鹿がポイントになると思うので、気を取り直して頑張ります」

ドライバー/リチャード・ライアン
「チームの判断で浅溝をチョイスしてスタートしたけれど、僕らの予想とは逆に雨が強まってしまった。ずっと流れは悪くなかったのに、最後の最後でギャンブルに敗れてしまったかのようだ。雨が強い間はもう完全にノーグリップ状態で、とても苦しかったね。もっと悪い結果すら覚悟したけれど、立川が頑張ってくれて6位になって良かったよ」

監督/竹内 浩典
「浅溝という選択に加え、思ったより雨量が多かったことなど、結果論ではありますが我々の作戦が失敗でしたね。そんな苦しい状況の中、リチャードは良くコース上にとどまってくれましたし、後半の立川も良く6位まで追い上げてくれたと思います。今日は失敗を認め、これを反省に次回の鈴鹿はきっちり獲らせていただこうと思います」