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SUPER GT RACE REPORT

2013年 SUPER GT 第6戦 FUJI <予選>

2013年9月7日(土) Qualify 予選
ZENT CERUMO SC430 #38 立川祐路/平手晃平
公式予選総合結果1位(1分32秒548)
< 公式予選 > 天候:曇り|コース状況:ドライ

2013年 SUPER GT 第6戦 FUJI <予選> 予期せぬセーフティーカーの導入が最悪のタイミングとなり、3戦連続でのノーポイントとなってしまったLEXUS TEAM ZENT CERUMO。しかし残り3戦でトップとのポイント差は19と、まだまだ逆転王座への可能性は十二分にあるだけに、第6ラウンドの舞台、得意の富士での巻き返しを誓って、高木虎之介監督以下チームスタッフは高いモチベーションを胸にサーキット入りした。

 金曜の搬入日にも夕方には時折雨がパラつくなど、やや不安定な予報が出される中、迎えた土曜の公式予選。午前9時から始まったこのセッションだが、天候は曇り。いつものようにセッション序盤をピットで待機した#38 ZENT CERUMO SC430は、午前9時10分に立川のドライブでピットを離れる。

 コースに出た立川は、早速連続周回に入ると1分37秒台、35秒台とタイムを上げて行くと、午前9時20分には1分34秒340をマークして2番手に浮上。手綱を緩めず、さらにプッシュを続けた立川は、翌周には1分34秒064を刻むと、早くも#38 ZENT CERUMO SC430をモニターのトップに押し上げる。

 好調な滑り出しを見せた#38 ZENT CERUMO SC430は、この後いったんピットイン。細かい修正をマシンに加えながら、タイヤ評価などのメニューをこなすべく再びコースへ。ここで立川は午前9時35分に1分33秒944と、 さらにタイムを上げて行く。

 その後2度の赤旗中断が入ったこの公式練習だが、午前10時03分にセッションは再開。ここで再びコースインした立川は、午前10時07分に1分33秒669へとタイムアップするとピットインし、平手へとステアリングを委ねる。

 午前10時14分にコースインした平手も引き続き好調な走りを見せると、いきなり1分34秒台、さらには1分33秒675とタイムアップ。ピットイン&アウトをこなしながら、さらに平手は1分33秒543へとタイムを上げて行き、#38 ZENT CERUMO SC430は首位の座を譲らない盤石の構えを見せる。平手は混走時間帯の終了間際、1分33秒492にまでタイムアップすると、#38 ZENT CERUMO SC430はトップのままラスト10分のGT500専有時間帯に臨むこととなった。

 午前10時50分からスタートしたGT500専有時間帯。#38 ZENT CERUMO SC430は、立川が乗り込んで午前10時52分にピットアウト。午後の予選に向けて良いフィーリングを掴みつつ、このセッションをトップで終えて幸先の良いスタートを切りたいところだったが、タイヤを温めつつ立川が計測2周目に1分35秒492をマークしたところで、先にコースインしていた#1 REITO MOLA GT-Rが1分33秒422をマークし、#38 ZENT CERUMO SC430はトップの座を奪われることに。その直後の立川のラップに注目が集まったが、第13コーナーの進入で僅かに左側のタイヤを脱輪させてしまい、#38 ZENT CERUMO SC430はまさかのスピンを喫する。

 それでもコースに復帰して仕切り直しのファイナルラップには1分33秒703を刻んだ立川だったが、惜しくも再逆転はならず。結局#38 ZENT CERUMO SC430は4番手というポジションで公式練習を終えることとなった。

2013年 SUPER GT 第6戦 FUJI <予選> 相変わらずの曇天下で迎えた公式予選。今回もQ1〜Q2からなるノックアウト方式で行われる公式予選は、午後2時にGT300のQ1からスタート。GT500のQ1はGT300のQ1終了後の午後2時15分から始まった。

 Q1を担当する平手は、いつも通りセッション序盤はピットで待機し残り8分となってからのコースイン。まず1分38秒603で6番手につけた平手は、翌周は1分33秒130で2番手。そして計測3周目に渾身のアタックを見せた平手は、1分32秒480で一気に#38 ZENT CERUMO SC430をモニターのトップに押し上げる。これを確認したピットでは、暫定PP獲得を確信し平手をピットへ呼び寄せることに。LEXUS TEAM ZENT CERUMOの予想通り、#38 ZENT CERUMO SC430はそのままトップタイムでQ1を突破することとなった。

 そしていよいよ明日のポールシッターを決するQ2は、午後3時ちょうどにスタート。ここでも多くの陣営がタイミングを計ってピットで待機することとなったが、やはり残り8分となったところですべてのマシンがピットを離れることとなり、Q2でステアリングを握る立川も最後にコースインすることとなった。

 ピットを離れた立川は、計測1周目を1分36秒189として翌周には早くも猛プッシュ。タイヤの温まりが僅かに足りなかったものの、1分32秒548でいきなりのトップに躍り出る。さらなるタイムアップを狙って計測3周目もアタックを敢行した立川だったが、セクター3で僅かなミスがありタイムは1分32秒594と更新はならず。#38 ZENT CERUMO SC430は誰の逆転をも許していなかったものの、ファイナルラップも諦めずどん欲にアタックを敢行した立川。しかし、3度目のアタックでは1分32秒637と僅かに更新は叶わずチェッカー。それでも#38 ZENT CERUMO SC430は、2番手の#37 KeePer TOM’S SC430にコンマ3秒ほどの差をつけての今季初ポールポジション獲得。最多ポールポジション記録を持つ立川にとっては、自身の記録を更新する18回目のポールポジションであった。

 やや天候に不安を残しながらも、明日の決勝でタイトル争いへの生き残りを懸けるLEXUS TEAM ZENT CERUMO。残り3戦での逆転チャンピオンに向けては、明日の決勝での優勝は欠かせないだけに悔いの残らない会心の戦いを期待したい。

 

2013年 SUPER GT 第6戦 FUJI <予選>ドライバー/立川 祐路
「朝は全体として悪くはないものの少し後ろが……、というフィーリングがあったのを、うまく予選前に空力などをアジャストして修正出来たのが良かったと思います。Q2のアタックでは、セクター3でちょっとミスがあったりしたのですが、それでもポールポジションが獲れて良かったです。ただ、今回のポールポジションで記録を更新して18回目となったわけですが、ここまで3戦連続ノーポイントで来ているので、クルマも軽いですしポールポジションを獲っても当然という状況でしたので、それほどの喜びはないですね。やはり明日の決勝が大事ですから。明日勝って初めてタイトル争いに残ることが出来るわけで、明日優勝してからやっと少し喜べるかな、というところだと思います」

ドライバー/平手 晃平
「朝に乗った感じでは少しリヤが足りないというか、まずまずタイムは出ていたもののセクター2で今ひとつタイムが伸びていなかったので、クルマの出来としては7割くらいだったんじゃないかと思います。しかし、予選のQ1前に少しセッティングをアジャストしたところ、それが凄くうまく行った印象です。僕のQ1のアタックではクルマがとても良くなっていて、これまでSC430で富士を走って、これほど気持ちよく走れたことはなかったんじゃないか、というぐらいのアタックが出来ましたし、これならきっと立川さんもQ2で良いタイムを出してくれると思っていました。明日は最初のスティントで後続を引き離して行けるような戦いをして勝てれば最高ですね」

監督/高木虎之介
「最終的にはもっとタイムが出るんじゃないかと思ったんですが、どうやら立川のアタック中にちょっとミスがあったみたいですね。うまくまとまっていれば、1分32秒1くらいは行っていたんじゃないかと。しかし、それでもポールポジションが獲れたことは良かったですし、それだけクルマの状況が良いのだと思います。ドライバーふたりも調子が良いですし、明日はなんとしても勝ちたいところです。ポールポジションからのスタートですし、明日もこのままの流れで行ってくれれば。後は運ですね(笑)。最近ちょっと運がないのですが、今回はどうしても味方してもらいたいです。明日が雨でも晴れでも、運と流れが来てくれることを祈るしかないですね。明日は絶対に落とせないレースですから緊張はするでしょうけれど、ミスなく戦いたいと思います」